Mobility Technologies(以下MoT)取締役の惠良です。 MoTでは、2021年度下期よりエンジニアのスキルアップを促進するための取り組みとして、『Engineer Challenge Week』という施策を開始しました。これは、プロダクトの開発・運営に向き合うエンジニアが、日々の業務では得にくい新たな知識や技術を獲得するための機会創出を目的として作った施策です。この記事では、この施策の紹介と、何故このような施策を行うことを決めたのか、その想いをお伝えしたいと思います。
今回ご紹介する『Engineer Challenge Week』とは、MoTのエンジニアが半期に2週間、日々のプロダクト開発から離れ、普段できない技術チャレンジや時間があればやってみたいこと、新たな知識の獲得など、スキルアップのための期間を与えられるという施策です。
もちろん、どんな内容でもOKというわけではありませんし、あくまで業務の一貫としての取り組みなので、この期間でのアウトプットについてもきちんと評価対象となります。
具体的には、以下のようなルールで実施することにしました。
極論するとプロダクト開発を2週間も停滞させうる施策ですので、各事業部の方々に理解とご協力を頂かなければ実現することは不可能です。そのため、エンジニアだけでなく、その他の部門の方にも納得していただけるように、上記のように一定の縛りをルールとして設ける形としました。もちろん、第一回目を実施するためにひとまず設定したルールなので、今後、実施結果に応じて改善していく必要があるものだという認識です。
半期で2週間、1年で4週間(つまり、約1ヶ月)を技術研鑽のために使うというのは、事業会社としてそれなりにリスクを負う施策ではありますが、経営陣はEngineer Challenge Weekという施策提案に対して快諾してくれました。
各事業を担当するビジネス職、プロダクトマネージャやプロジェクトマネージャ、デザイナー、品質管理部門の方々など、多くの方の協力を得てEngineer Challenge Weekは実施されています。こういった取り組みに対してご理解・ご協力を頂ける環境はエンジニアにとって本当に素敵な環境だと思います。本当にありがとうございます!
MoTのエンジニアはとても優秀で、それぞれが関わる事業に対して真摯に向き合ってくれています。この事実は非常に有り難いですし、メンバーには感謝してもしきれません。
しかしながら、事業を大事にするあまり、エンジニアが自身を成長させる機会を手放してしまうこともあり得ると考えています。例えば、プロダクト開発は事業を進捗させることを目指したものなので、短期的な開発効率や確実性を重視した技術選定をしたり、開発計画を重視するあまり細かな改善を後回しにしがちということが起こりえます。普段の業務の中で計画的に技術開発や改善、新しい技術への取り組みなどを行えるのが理想なのですが、事業にコミットしたいという想いが強ければ強いほど、エンジニアは自らの時間をプロダクト開発に捧げるようになります。
誰かの犠牲によって事業が成功できても、それはきっと一時的な成功でしかなく、事業の持続的な成長に繋がるとは思えません。事業を、そして会社を持続的に成長させるためには、MoTで働くメンバーひとりひとりが持続的に成長することが必要だと考えます。メンバーの成長が事業や会社の成長を促進し、それによって更にメンバーがチャレンジする領域が広がり、さらなる成長を遂げる。このような成長の好循環が会社の持続的な成長には必要だと私は考えます。
Mobility Technologiesという社名の通り、MoTは技術の会社です。そして、その技術を支えるのはエンジニアです。エンジニアが成長することが会社の成長にとって最も重要な要素の1つだと思いますし、中長期的にエンジニアの成長に資することがMoTにとって必要なことだと考えています。
もちろん、普段の業務の中でエンジニアがしっかりと成長していけるのがベストなのですが、半期に一度計測しているeNPSのスコアやそこで記入されているコメントからも、理想と現実の乖離を実感しました。そして、ベストな形とは異なるものではありますが、まずは技術チャレンジする機会を作ることから始めようと考え、今回のEngineer Challenge Weekを企画したのです。
2021年度下期からスタートしたEngineer Challenge Weekですが、現時点での実施状況は全エンジニアの4割強となっています。普段の業務が研究開発に近いAIエンジニアなどは自主的に実施不要と判断している場合もありますし、強制する施策でもないのですが、最初の半期としてはそこそこの人数で実施されているではないかと思います。
今期からEngineer Challenge Weekを始めて、早速課題も見えてきました。例えば、運用業務を止めないというルールを設けていますが、運用業務の占める割合が高いメンバーにとって、このルールはかなり厳しいという点です。2週間という期間の中でチャレンジできた時間は1週間にも満たないといった状況も起こり得るのです。他にもいくつか課題が見つかりましたが、今後振り返りを実施した上で、より多くのエンジニアが成長できる機会を創出できるよう、Engineer Challenge Weekも改善していきたいと思っています。
Engineer Challenge Weekで取り組んだ具体的な技術チャレンジについてその一部を紹介します。ぜひこちらの記事もご覧ください。記事は今後も追加予定です。
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