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統計検定準1級受験体験記

AI
March 14, 2022

MoT、AI技術開発部の立松です。先日、統計検定準一級(CBT)を受験し合格しました。非常に学びの多い資格だったので、勉強の流れや受験してよかった点などをご紹介したいと思います。


はじめに

こんにちは!MoT、AI技術開発部の立松です。普段はDRIVE CHARTというサービスにて、データサイエンティストとして分析業務やモデル開発等をしています。先日、統計検定準一級(CBT)を受験し、合格しました。非常に学びの多い資格だったので、勉強の流れや受験してよかった点などをご紹介したいと思います。

試験概要

「統計検定」とは、統計に関する知識や活用力を評価する全国統一試験です。今回私が受けた準1級は、「実社会の課題に対する適切な手法の活用力」というレベルを目安に設計されています。2021年より、CBT(Computer Based Testing)方式の試験に切り替わっており、都合のよい試験日時に受験することができます。私も今回CBT方式で受験しました。(統計検定公式HP)

統計検定準1級の試験範囲はこちらです。準1級の特徴としては、非常に試験範囲が広いという点があります。確率分布の基礎から検定、多変量解析、時系列解析、ベイズ等、非常に膨大なテーマがこの試験にてカバーされています。

勉強の流れ

あくまで一例ではありますが、自分が資格取得にあたって勉強した流れをご紹介したいと思います。

勉強前の状態

  • 工学修士卒
    • 線形代数や微積等は教養で学んだ(が結構忘れている)
    • 統計関連の授業は履修していない。
  • 3年前に統計検定2級を取得
  • 機械学習は、仕事やKaggleで使っている
    • そのため、scikit-learn等のライブラリを使えばある程度分析できる。
    • ただ理論的背景は全然理解できていない

上記の通り、統計、機械学習ともに最低限の概要は知っていましたが、理論的背景をもう少し理解しておきたいと思い、今回、統計検定準1級を指針として勉強することにしました。

使った教材

教材はこちらの統計学実践ワークブックと過去問(2年分)のみ使用しました。他にはインターネット上にわかりやすい記事や動画がたくさんあったため、それらを活用させていただきました。

1. 統計検定準1級対応 統計学実践ワークブック

https://www.amazon.co.jp/日本統計学会公式認定-統計検定準1級対応-統計学実践ワークブック-日本統計学会/dp/478060852X

こちらは日本統計学会から公式認定された参考書であり、準1級の非常に広い範囲の分野をこの一冊で網羅してくれています。この試験では特定の分野が頻出といったような傾向があまりなく、試験範囲の全分野から満遍なく出題されているような印象です。よって試験対策としては特定分野を深く学ぶというよりは、幅広く学習し苦手な分野を作らないことが重要だと考えています。そんな中で、試験範囲全てをきちんと網羅してくれているこの参考書は、全分野に対しポイントを把握する上で非常に役に立ちました。また、演習問題の多くが準1級の過去問をベースに構成されており、試験で問われる形式を知ることができるという意味でも非常に有効でした。自分は準1級対策の勉強時間のほとんどは、このワークブックに取り組んでいました。

2. 統計検定 準1級 公式問題集(過去問)

https://www.amazon.co.jp/日本統計学会公式認定-統計検定-準1級-公式問題集-日本統計学会/dp/4788925575

こちらは統計検定準1級の過去問です。PBTの試験が6回分収録されています。ただ、上記のワークブックには過去問の類題が多く収録されているため、ワークブックをやり込むのであれば、こちらはそこまで手をつけなくてもよいかなと感じました。 自分は試験本番のシミュレーションとして、試験1週間前から2年分だけ解きました。

勉強方針

方針としてはワークブックの問題を完璧にすることをゴールに勉強を進めました。

  • ワークブックを流し読みした後、とりあえず演習問題を解いてみる
  • 大抵解けないので解説を読み、本文にてポイントになりそうな理論や式を導出してみる
  • 導出に時間がかかる or いまいち理解できなかった部分は暗記する
  • 上記の過程で、関連しそうなネットの記事やYouTubeの解説動画を漁り、理解を深める

上記を順に進めていきましたが、理解できない箇所も多くあり、その際はどんどん飛ばして先に進めていました。ただ、その時分からなくても、一周したのち戻ってくると理解できる内容も多くありましたので、まずは一周して全体感を把握するのが大事かなと感じました。

スケジュール

自分の場合、2ヶ月かけて勉強しました。

  1. 開始1週目:統計検定2級の過去問を数回分解き直し、2級取得時の記憶を思い出す
  2. 2週目〜7週目:統計学実践ワークブックを繰り返し解く(全部で5周くらい)
  3. 試験1週間前〜前日:2021年、2019年の2回分をマーク部分のみ解き、試験の感覚をつける

受験してよかった点

個人的に今回、統計検定準1級を受験してよかった点をご紹介させていただきます。

  • 非常に幅広いテーマを網羅的に学ぶことで、分析業務をする上での引き出しが増えた
    • ひとつずつ真面目に勉強すると膨大な時間がかかる内容を、準一級の勉強を通じて、効率良く俯瞰し、概要を把握することができました。
  • 実際に手を動かして導出することで、各手法に対する理解が深まった
    • 特に主成分分析や線形判別分析など、今まではライブラリに任せきっていた部分を、一度手計算で導出等することで、自信をもって各手法が使えるようになりました。

その他やってよかったこと

その他受験にあたり、個人的にやっておいて良かったと感じたことをいくつかご紹介させていただきます。もし受験予定の方がいれば、参考になれば幸いです。

  • 基礎数学の復習
    • 自分は大学教養レベルの数学から怪しかったので、適宜復習してましたが、結果的には、下記のキーワードを押さえておけば、準1級レベルなら大丈夫だと感じました。
      • 固有値・固有ベクトル、行列式、ベクトルや行列の微分、マクローリン展開、テイラー展開、偏微分、無限級数
    • もし上記で怪しいところあれば、先にざっと復習しておくと効率的かと思います。
  • 普段の勉強から本番と同じ電卓を使用
    • 関数電卓は本番は使えないので、本番使うであろう通常の電卓で慣れておくと、本番慌てなくて済みそうです。
    • 通常の電卓のメモリ機能とかは試験中便利なので、普段からその辺も意識して練習しておくといいと思います。(私は今回の受験にて初めて使い方を知りました)
  • 導出に時間がかかる公式は覚えてしまう
    • 例えば、「2変量正規分布の期待値・分散」は以下の理由から覚えた方がよさそうです。
      • この知識前提の問題が過去問でいくつか出ている。
      • 一度は導出してみた方がいいが、試験中に導出するのは時間的に厳しい
    • こちら解説のように式の意味を考えれば、すんなり覚えることができました

おわりに

今回は統計検定準1級の受験体験記として、勉強の流れや受けてよかった点などをご紹介させていただきました。個人的には、データ分析に関わる仕事をする上で実践的な学びが非常に多く、受験して良かったと感じました。今回、資格勉強を通じて得られた知見を、実務においてもどんどん活用し、これまで以上に多角的な視点で分析ができるよう努めていきたいと思います。最後まで読んでいただきありがとうございました。


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