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第26回ITS世界会議シンガポール2019参加レポート

行灯Labo
December 09, 2019


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※本記事は Mobility Technologies の前身である JapanTaxi 時代に公開していたもので、記事中での会社やサービスに関する記述は公開当時のものです。
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参加者(左から):岩田さん、萩原さん、高橋さん、戴

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ITS 2019について

ITS 2019とは26th Intelligent Transport Systems World Congress,世界有数の交通技術会議です。2019年10月21日から25日までシンガポールで行われました。

ITS2019の風景

多くの有名な企業が参加していました。 TOYOTAのブースでは、JapanTaxiと共に開発を行っている配車支援システムの展示も行われていました。

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TOYOTAのブース

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JapanTaxi 配車支援システムの展示

会場では「未来を代表する自動運転車EasyMile」の乗車体験ができました。 自動運転車EasyMileはセンサー8個とLiDARを搭載しており、自律走行します。また、障害物などを検知して停止や速度減速もできます。

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空飛ぶ自動運転車も展示されていました。スマートフォンから予約し、乗車チェックインできるデモも展示されていました。

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人検知技術を利用した商品展示

人の視線や顔の動きからドライバーの疲労・たばこ・携帯電話の操作といった危険行為を検知する安全運転支援システムや顔認証による支払いシステムが展示されていました。

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ドライバー疲労監視システム(DMS)

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車内、車外AI検知による安全運転支援システム

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顔認証システム

セッション& 論文 pick up

気になったセッションと論文を紹介します。私の専門である生体センサーやHMIに関連するセッションです。

  • セッションTS01 Human Factors & Interface Design for Automated Vehicles
  • セッションTS15 Safety Aspects of Human Machine Interface Design & Evaluation

これらのセッションで有用なプレゼンテーションが見つかりました。

Paper AP- TP2030

A Rear View Monitor System for a Motorcycle using Wifi Direct 著者 : Tomotaka Nagaosa, Kanto Gakuin University, Japan.

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(発表の様子)

オートバイの安全支援のためDirect Wifiを利用して、ヘルメットおよび車体後方に設置したカメラの映像からより広い後方視野を電子式バックミラーに表示する実験についての発表でした。 2台のカメラからの映像をDirect Wifiにより、電子式バックミラーに転送していました。 提案手法を用いることで、通常(光学式)のバックミラーのより広い水平視野角を実現しています(左右それぞれ22.9°, 18.6°)。また、今回実験したものでは通常のカメラを使用していましたが、魚眼カメラを用いることで水平視野角220°程度が見込めるとのことです。 JapanTaxiでも取り組んでいる遠隔運転では遠隔の視野を液晶画面(PCなど)に表示しますが、この時に良好な後方視野を表示する方法として本手法は参考にできるかもしれません。

Paper AP- TP2260

Influence of focal distance of head-up display and three dimensional sound on danger avoidance behavior of drivers

著者 : Kimihiko Nakano, The University of Tokyo, Japan.

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この論文では、ドライバーに危険な状況を知らせるために、「焦点の近いHead-Up Display(HUD)」「焦点の遠いHUD」「音声指示」という3つのHMI指示方法を比較していました。評価項目として「目線の注目反応時間」と「ブレーキ反応時間」を測定し、評価しました。その結果、「焦点の遠いHUD」を利用した指示方法のブレーキ反応時間が短い傾向がありました。すなわち、ADASシステムの指示方法によって認知効果が変わることを示しています。

最後に

上記に紹介した以外にも、企業によるデモブースでAI技術を利用した展示が多数あり、実応用の現状や盛り上がりも感じることができました。

今回の国際学会では、各社の将来への動きを身近に感じることができました。また、発表現場で研究者や発表者と直接話すことができました。 JapanTaxiの認知度アップや将来の共同研究に繋がるいいチャンスになったかと思います。今後も学会などに定期的に参加していきたいです。


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※本記事は Mobility Technologies の前身である JapanTaxi 時代に公開していたもので、記事中での会社やサービスに関する記述は公開当時のものです。

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